2005年3月21日
フランス 1950 〜 クラシック ガットギター フィンガーピッキング
フランスのクラシックギタリスト兼コンポーザー。詳しいことは不明だが、音楽一家の中でピアノを学び、12歳の時にジャズやロックにかぶれてギターを始めるものの最終的にはクラシックギターの道にすすむことに。現在ではギターの特性を知り尽くした作曲家として、クラシックの範疇を超えて多ジャンルにわたる分野で活躍中、とか。ディスコグラフィーを覗くと、確かにケルトミュージックや、Piazzolla 作品集、ベースを交えたカフェ・ミュージックアルバムなど、バラエティ豊かである。個人的にはとても興味を覚えるんだけど、情報やアルバムの流通が日本や英語圏まで及んでいない現状は残念。
'99年、中世のアイルランド吟遊詩人 Turlough O'Carolan 作品集。ハープ弾きだった O'Carolan はポップなメロディに溢れた傑作を沢山作り、それらは現代でもギターやピアノに編曲されて数多くカバーされている。そんな現状ではあるが、クラシックギター界で O'Carolan が取り上げられることは少なかったのではないだろうか。本作品はそんな不満を晴らすかのような、Bournet の編曲による好アルバム。これまで多くの O'Carolan ギター作品を聴いてきたけど、中にはまれに危なっかしい演奏もあった。しかしここは流石クラシックプレイヤーとでも言うべきか、安心して聴いていられる。O'Carolan ファンの私だけど、また新たな彩りがコレクションに加わった。嬉しい一枚。