2005年6月26日
コロンビア クラシック ガットギター フィンガーピッキング
コロンビア出身のクラシックギタリスト。レバノン系移民の家系というが、父が医師で母がピアニストだったというから比較的裕福な環境ではあったのだろう。その母から幼少の砌より音楽教育を受け、8歳からギターを弾き始めたそうだ。南米作曲家のレパートリーを得意とし、近年の南米若手ギタリストがおしなべてそうであるように、正確でスピード感のあるスリリングな演奏は一聴に値する。現在ではラスベガスを拠点に、世界を股にかけてを精力的にツアーを行っているようなので、日本で彼のアグレッシブなプレイが聴かれる日も近いかも知れない。
'04年、良質な演奏をリーズナブルな価格でリリースし続けている Naxos レーベルから。Astor Piazzolla の有名曲を核に、Pujol や Marco Pereira 他、新旧の南米ギター音楽の闇鍋的CD。もちろん御馳走の意味で言っているのである。Piazzolla の二曲(「天使の死」「ブエノスアイレスの春」)は自らによるアレンジで、緩急自在で切れ味のある硬質な演奏は、流石。しかし個人的には派手ではなくとも、テクニックと感情の昂を完全にコントロールして魅せた Brouwer の「11月のある日」が泣けた。
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