2004年5月24日
USA 1947-3-15 〜 エスニック ブルーズ ロック ガットギター スティール弦ギター フィンガーピッキング スライド
好事家向けのギタリストとして絶大な評価を得ている、いわゆる「ミュージシャンズ・ミュージシャン」の第一人者的存在。自らの祖国・アメリカのルーツミュージックを立ち位置に、ラテンアメリカ、ハワイ、西アフリカ、インド、沖縄と世界中の土着な音楽世界に分け入って埋もれた音楽家を紹介したり共作を続ける様は、さしずめ音楽のインディー・ジョーンズ。映画との関わりも多く、「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」で彼を知ったという若いファンも多いかも。ギタープレイに関してはスライド奏法の権威として名高いが、音階のないスライドはジャンルを超えての音楽融合に向いてるのかなぁと思ったり。それに、アコースティックもエレクトリックもすべて指弾きで「ギターを弾くのに5本の指ほど美しい道具があるか? ピックなんて捨てちまえ」と言ったというのも、アコギファンからすると何だか嬉しいw 彼の代表作、「楽園と昼飯」という言葉を体現したかのような活躍は、本当に羨ましい。
'60年代半ばから様々なミュージシャンの裏方として知名度を上げていった Ry が、満を侍したといった感じで発表した'70年のソロデビュー作。オリジナル作「Available Space」と、Blind Willie Johnson の「Dark is the Night」で素晴しいスライドギターのアコギインストが聴ける。後者はたぶん、彼にとって特別な曲で、少年時代にレコードと首っ引きで演奏の謎解きをしながらモノにしていったという、彼の出発点を思わせる逸話がある。なるほど、そう思って聴けば Willie に敬意を表してか、ハミングこそないが忠実なコピーといった趣である。
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