2005年3月13日
USA 1936-5-9 〜 カントリー ロック スティール弦ギター フラットピッキング
「エレキギターのロールスロイス」と言われたモズライトをトレードマークに、ギターインストバンド The Ventures の黄金期にリードギタリストを務めて一世を風靡。一時は音楽界から遠ざかったこともあったが、未だに現役ギタリストとして活躍中。'60年代中盤以降、Ventures は日本でも爆発的な人気を得、本国アメリカでの熱狂が冷めた'70年代でも日本向けにムード歌謡をカバーしたアルバムが制作されたりした。そんなこともあって、ある世代のロックファンからすると Ventures は好きだと口に出すのも憚られる「恥ずかしい」存在だった(私もそのひとり)。けれども、ロックがモンド、ラウンジと様々な音楽を吸収して膨れあがった今、Nokie Edwards は完全に名誉回復されてプリミティブなロックギターのアイコンとして輝いている。実際、当時のギター・インスト・バンドのアルバムを通して聴くと、知名度の高いヒット曲から受けた印象とは随分違った新鮮さに驚くことが多い。そして思いがけないアコギ・インストとの出会いもあったりする。これだからリイシュー漁りは止められない(^^)。
'00年、ギター・ベースともにアコースティック楽器だけを用いた、ポップスカバーアルバム。アンプラグドブームのあおりを受けたものではあろうが、Nokie Edwards や Gerry McGee ら歴代リードギタリストをゲストに招いた同窓会アルバム的な側面も。トラッドフォークの「St. James Infirmary」から、当時のラテンヒット「Living la Vida Loca」(アチチ、アチチです)まで雑多なナンバーをけれん味なくカバーするというのは、Ventures のお家芸。そんな中で Nokie は Shadows の「Rise And Fall of Flingel Bunt」や Van Morrison の「Brown Eyed Girl」、Rod Stewart の「Maggie May」など7曲にリードギタリストとして参加している。プレイはエレクトリックの奏法と特に変わらない聞き慣れたものだが、全く衰えない達者なテクニックは流石というしかない。いずれもバンド形式の演奏であるが、できれば無伴奏ギターソロなんてのも聴いてみたかった!!
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