2008年9月14日
USA ニューエイジ スティール弦ギター フィンガーピッキング タッピング
米ウェストバージニア出身のギタリスト・シンガー。奥さんの Denise O’Brien と弾き語りアコースティックユニット Andy & Denise を組み、東海海岸一帯で活躍する傍らで、ソロギタリストも営んでいる。ギターはというと、タッピングビシバシ系とでも言うのか、やたら上手い。作曲力も優れていて、終始緊張感のあるコードボイシングに彩られた楽曲は、平均クラスから常に頭ひとつ飛び抜けている。今はまだ知名度も低いが、何かがきっかけで大化けする可能性を持った逸材だ。
このところ Antoin Defour や Craig D'Andrea らのアコギ・インスト系音楽を積極的にリリースしている CANdYRAT Records からリリースされた、'05年のアルバム。ギター一挺によるインストの数々(エンディングナンバーだけ弾き語り)は、全て彼のペンによるもの。インナーの解説も自分自身で書いてあるが、それを読むと、音楽活動も含めた日々の生活の中で生まれた小さな出来事を、日記を書くように曲にしているみたいだ。トップの「Corn Syrup」は Don Ross の向こうを張るような攻撃的な両手タッピングが凄い、ファンキーなうねりをもった曲。それ以降は、キャッチーな曲はあまり無いものの、楽曲の完成度はどれも高い。じっくり聴き込むうちに愛着がわいてくるアルバムかもしれない。