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    アコギスト宣言!!

    Garoto (ガロート)

    2005年2月13日

    ブラジル 1915-6-28 〜 1955-5-3 サンバ/ショーロ ガットギター スティール弦ギター

    プロフィール

    ショーロギターの祖として、そしてボサノヴァの先駆者としても、伝説的な存在となっている夭折の天才。本名を Anibal Augusto Sardinha。Garoto とは「小僧」というようなニュアンスのニックネームらしい。サンパウロの下町でポルトガル移民の子供として生まれ育ち、11歳から家計を支える為に楽器屋で働き始めるが、兄弟から贈られたバンジョーを弾き始めたのもこの頃だったという。そして程なく、Brothers Armani Regional という弦楽器で構成されたビッグバンドの一員としてキャリアをスタートさせる。様々な楽団を渡り歩きながら、'29年にはレコードデビューも果たし、'38年にはリオデジャネイロに移り、Carmen Miranda や Laurindo Almeida も出演するラジオ番組で働き始めたことがきっかけで、スターダムを駆け上がっていく。その後の経緯は割愛するが、Garoto の活躍した時期がブラジルのポピュラー音楽の成長期と一致したこともあり、Pixinguinha や Dorival Caymmi といった巨大な才能と歩みを共にしながらショーロやサンバの歴史を塗り替えていった様は、英雄の伝記映画を観ているようで目眩にも似た感動を覚える。39歳で逝去するまでの短い期間に彼が示した天才ぶりは、残された多くの楽曲や録音から明らかであるが、特に突出した和音とリズムの感覚でもって晩年には新しいタイプの音楽を形成していった。これがボサノヴァの萌芽と言われるが、何故もっと長生きしてくれなかったのかと悔やまれてならない。

    アルバムレビュー

    Garoto - O Genio das Cordas

    ブラジルEMIからの、'49〜'55年にかけてのSP音源をコンピレーションしたもの。名曲「Um a Zero」や「Desvairada」を含む必携の一枚。多くの演奏がバンドリンやヴィオロン・テノールといったショーロ弦楽器によるものだが、後に多くのギタリストがカバーするようになったスタンダード、「Choro Triste No2」のギター演奏もあり、聴き逃せない。正確なフィンガリングに、ピチピチはねる魚のようなスリリングなリズム、これが本当に50年前の演奏なのかとため息が出る。
    撥弦楽器マニアの私としては、ブラジルこそ心の祖国。10年くらい日本を離れて官能と恍惚の音楽樹海に身を埋めてみたい...

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