2005年7月17日
USA クラシック ジャズ/フュージョン ガットギター フィンガーピッキング
フィンガースタイルのジャズギタリスト兼作曲家。ジャズとは言っても、音楽スタイル的にはクラシックとジャズが融合された独自のギターミュージックと言った方がより正確で、あえて近い立場のミュージシャンを引き合いに出すなら Dusan Bogdanovic あたりか。違いは、Dusan がインプロヴァイザー的なのに対して、Hatfield はより構築的、とでも言おうか... 生い立ちや音楽的バックグランドはよく判らないのだが、確かな作曲/演奏能力を備えていることは一聴瞭然であり、ギター愛好家にとって興味の尽きないアーティストであることは確か。
彼のスクエアな作曲力を堪能できる、無伴奏ソロギターアルバム。「Sonata in E Major」「New York Suite」という二つのギター組曲を中心に構成されている。いずれもバッハのリュート組曲を連想させるクラシカルな曲想だけど、突出してジャズ丸出しのチューンがあったりで統一感はあまりない(ギャグなのかなぁ)。そのぶん、とっちらかっていて面白い訳だが。好ましいと思ったのは、この手のアーティストに多い「独りよがりな印象派」的な側面が全くなくて、どの曲も素朴なメロディを持っていて親しみやすいこと。基本的にガットギタリストである彼の、スティール弦ギターのナンバー「Diptych」が聴けるのも嬉しい。
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