2006年8月27日
アルゼンチン クラシック ガットギター フィンガーピッキング
近代〜現代の中南米作品を主要レパートリーにワールドワイドな活動を行っている、アルゼンチン出身のクラシックギタリスト。ギターはソロで充分な音楽表現が可能な楽器であるが、Eduardo Isaac はオーケストラや他楽器奏者との共演が多く、特にギターマニアではない一般音楽ファンの関心の獲得に成功しているように思える。最近では少なくなったような気がする、ふくよかで人間味溢れる演奏が特徴。
'05年、ベルギーのクラシックギター専門レーベルである GHA から。Keith Jarrett、Bill Evans、Miles Davis というジャズの巨人達の作品をギターにインポートするという、雑食性ギターファン垂涎のアルバム!! しかも Keith Jarrett の作品は、あの伝説の「ケルン・コンサート」全曲なのだからビックリするやら嬉しいやら。音楽の神が舞い降りた奇跡のインプロヴィゼイションを、ガットギターの六弦にどのように乗せていくのか、興味津々で聴き始めた。結論からいうと、Eduardo Isaac は、クラシックギタリストらしからぬ(失礼)自由な発想をもって、原曲の香りを保ちながらも自分の領域に引き込んで自分の色に染め上げることが出来たと思う。総じて言えるのは、三人のオリジネイターが共通して持つ透明性と、Eduardo Isaac の持ち味であるラテンギター特有の熱気が上手く拮抗していて、このアルバムの大きな魅力になっている。惜しいのは、Assad 兄弟の実妹 Badi Assad がスキャットで部分的に参加しているのだが、少なくとも Keith Jarrett のナンバーでは不要だったこと。はっきり言って、ジャマ(苦笑)。
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