2005年10月11日
USA 1951 〜 ハワイアン スティール弦ギター フィンガーピッキング スラックキー
こんにちのハワイアンミュージックシーンを代表するシンガーソングライター。同年代のアーティストに Cyril Pahinui や Keola Beamer がおり、まさに「Gabby の息子たち」を地で行く最強現役スラックキーギタリストのひとりと言える。'80年代には実弟 Moses とのコンビ Kahumoku Brothers で活躍。'90年代には Daniel Ho らと活動をともにして、ハワイのグラミー賞ともいえる The Na Hoku Hanohano Awards に輝いている。一口にハワイアン音楽といっても、根元的でスピリチュアル指向の野趣溢れるものから、エレクトロニカよろしく未来志向のものまで多種多様だが、George Kahumoku の音楽は王道スタイルとでもいうか、万人に好まれる優雅で楽天的なもの。ギタースタイルとしてはそれほど個性的とも言えないが、作曲の才は特筆すべきで、コンテンポラリーなハワイアンソングが好きな音楽ファンであれば知らず知らずのうちに彼の作品を耳にしているかもしれない。現在はマウイ島に住み、農夫や教師を営む傍らでギターを弾くという羨ましい日々を過ごしている。
'01年、Dancing Cat レーベルから。二部構成のコンサートを模した意欲的な作りになっている。全11曲のうちインストは3曲で、いずれも Taylor の12弦ギターを使った NaheNahe (ハワイ語で優雅な、優しいの意)なスローチューンである。唄モノもキレイなファルセットボイスを生かした叙情的なものが多いが、個人的にはタロパッチチューニング(CFCFAC)のギターをザクザク粗っぽく刻みながらトーキングブルース調に迫る7曲目の「Hawaiian War Chant」が、良い意味でハッタリが効いていて好き。自作にはこんな感じのギターインストを期待したい。
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