松原 正樹 (まつばら まさき)

2006年9月10日

日本 1954-6-27 〜 ジャズ/フュージョン ガットギター スティール弦ギター

プロフィール

Hi-Fi Set のバックバンドの一員としてメジャーデビューしたのが'74年。松原正樹は、日本のポップスが曲がり角に差し掛かった時から現在を見届けるに至り、シーンと添い寝してきたギタリストだ。レコーディングに参加した曲は10000を越えるというから驚きだ。'80年に結成したグループ Parachute のイメージもあってフュージョンギタリストのイメージがあるが、これまでの作品をよくよく聴いてみると、音楽スタイルとしてのジャズへのコミットメントはさして強くないように思える。一貫しているのはどんな音楽ともマッチする、ラテン的で低湿度なプレゼンスと、松原節ともいえる歌心のこもったフィンガリングのギターサウンドだ。

アルバムレビュー

Acoustic Age

エレクトリックギタリスト・松原正樹が、ソロキャリア25周年の節目として'04年に発表したアコギによるセルフカバー集。彼のようにフュージョンギターギンギンって感じのタイプなギタリストがアコギに持ち替えて作ったアルバムは、個人的にはこれまで芳しい経験が無かったのだけど、このアルバムはなかなか、いい。本人は「アコギは下手だから」と言っているが(謙遜々々)、だからこそ自分の守備範囲から踏み出た時にどんな切り口を見せていったら良いのかをしっかり考えたのだと思う。アップテンポだった原曲を一様にぐっと抑えて、サウンドも極力シンプルにしつつ持ち前のポジティブさがそのまま生きるようなこのテイスト、ありふれたようでいて四半世紀の年輪があってこそ為し得た境地かも。彼のこれまでのアルバムと同様、リゾートによく合うです。

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