2004年2月8日
デンマーク 1964 〜 クラシック ラウンジ ガットギター フィンガーピッキング
近年、アメリカやヨーロッパで商業的成功を収めている、デンマーク出身のクラシックギタリスト。17歳から音楽学校でクラシックを学び、25歳でデビューコンサートを果たしている、それなりにまっとうなバックボーンを持ったギタリストなんではあるが、最近のレパートリーはホームクラシックやロック/ポップスのカバー等が中心になっている。残念ながらそのどれもが、決して志の高いものには聴こえない。
'98年発表の第8作目のアルバム。バッハのアリアやシューベルトのアヴェ・マリア等、クラシックの超有名曲を採り上げ、室内弦合奏をバックに付けたもの。一聴して判るが、ギター演奏ひとつとってもクラシック的なアーティキュレーションを廃し、ひたすら平易で判りやすいものにしようとする意図が見える。自作曲の「Homeage to Life」も凡庸。別に大げさに芸術性を問いかけるつもりはないが、それなりに質の伴ったギターミュージックを求める者から言わせてもらえばBGMの域を出ておらず、それ以上でもそれ以下でもない。