2005年8月7日
USA 1956 〜 クラシック ガットギター フィンガーピッキング
近代から現代にかけての作品を得意とするクラシックギタリスト。作曲家の父とピアニストの母を持ち、Stockhausen が居間で流れているような家庭だったそうだ(うっわー^^)。現代モノに近しいギタリストは学究肌的でアカデミックな世界に閉じこもりがちなのだが、David Tanenbaum の世界を股にかけた演奏活動や30を越えるレコーディングは、並のギタリストを軽く凌駕している。また、Peppino D'Agostino も参加しているジャンルの垣根を越えた個性派ギタリスト集団 World Guitar Ensemble の一員でもあり、硬派な音楽性ながらオープンで積極的なコミュニケーション姿勢は頼もしい。
'99年、New Albion Records から。ミニマルミュージックの大御所 Terry Riley のギター作品集。Tanenbaum と Riley の親交は長くて深いようで、これ以前にもしばしばコラボレートを行ってきている。どちらかというとポピュラー畑に近い位置にいる Riley の音楽性、そしてヴァイオリン(Tracy Silverman)やパーカッション(William Winant)を交えた曲構成からか、現代音楽としては聴きやすい部類に入るかと思う。ヨーロッパ的な旋律とタンゴのリズムが鏤められた、情緒的で美しい組曲「Cantos Desiertos」がマイフェイバリット。
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