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    アルバム紹介

    デイヴィー・グレアム 「神の息よ」

    2021年12月28日

    今日は、「神の息よ(Breathe On Me, Breath Of God)」という19世紀賛美歌のアコースティックギター・インストについて。クリスマスに合わせて公開しようかと思ってたけど、年末進行慌ただしく間に合わなかったw

    この曲はデイヴィー・グレアムの1979年アルバム「ダンス・フォー・トゥー・ピープル(Dance For Two People)」というアルバムに収録されている1分半にも満たない小曲。エドウィン・ハッチという英国牧師の書いた詩に何通りかのメロディがつけられたもので、デイヴィーのそれは3/4拍子なので、ロバート・ジャクソン作曲版なのかなと想像している。鉄弦ギターで賛美歌らしい素朴な旋律が3回繰り返されるが、回毎にボイシングが微妙に変えられていて、うっとりする美しさを湛えている。このアルバム、残念ながら Spotify には無いが、YouTube Music で聴くことができる。Track-8 をどうぞ。

    何度か書いているけど、グレアムと言えばアコギ・インストの聖典「アンジー」のオリジネイター。今でこそ彼の「アンジー」は復刻 CD やストリーミングサービスで簡単に聴かれるけど、21世紀を迎えるまではなかなかどうして、幻の名曲的な存在だった。名の威とでも言うのか、ポール・サイモンバート・ヤンシュのカバーからどんどん膨らむ想像だけ逞しくしながら、どれだけレコ屋を探し歩いたことか。そんな1980年代、「アンジー」収録のレコードは見つからなかったけど、代わりに出会ったのがこの「ダンス・フォー・トゥー・ピープル」という訳。ギターだけでなくウード、サロードの腕前も披露する、撥弦楽器博覧会のようなバラエティ豊かな作品だった。中でもこの曲にはすぐに魅せられて、早速耳コピを試みたが、どうも和音が上手く再現できずに中途半端に終わってしまったもんだった。そういや、当時はグレアムが DADGAD の使い手だと知らなかったな。再チャレンジしてみようかしら。

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