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    アルバム紹介

    無名のフィンガーピッカー - Rural Parlor Guitar: Recording From 1967-71

    2021年10月17日

    ツイッターで「埴生の宿(原題:Home Sweet Home)」に関する記事をリツイートしたあとで、この曲のアコギインストを Spoify で探していたら興味深いギターアルバムを見つけたので、少し調べたことを書いてみる。

    Rural Parlor Guitar

    アルバムタイトルは訳すと「田舎のパーラーギター」。昨今では女性や若年層でも弾きやすい小型ギターというニュアンスで使われたりする「パーラーギター」だけど、元々は自宅居間等で少数人数で楽しむ目的で作られた家庭用ギターということらしい。大勢の聴衆を前にした演奏用途の「コンサート・モデル」を対義語と考えると分かりやすいかも。このアルバムは4人のギタリストがパーラーギターで演奏したインストナンバーを21曲収録したもので、「埴生の宿」も Track-12 でワルツアレンジの素朴かつ軽快な演奏が聴かれる。

    副題のとおり、1967年から71年の録音となっており、奏者はエスティル・C・ボール(Estil C. Ball)、アール・ブレア(Earl Blair)、リナ・ヒューズ(Lena Hughes)、ルイス・トマソン(Lewis Thomasson)の4人で、テキサスからバージニアにかけた地帯の非都市圏に住むローカルミュージシャンであった模様。録音を行ったのはチャーリー・フォーロット (Charlie Faurot)という人物で、'50年代から市井の音楽家達をフィールドレコーディングし続け、自ら主催したオールド・ブルー・レコードから多くのフォークアルバムをリリース。とりわけカウンティーレコードからの「クロウハンマー・バンジョー(Clawhammer Banjo)」('04年)という3巻シリーズは好評を博しており、この「ルーラル・パーラー・ギター」('09年)はその続編的な存在らしい。

    下に Spotify アルバムを埋め込んであるので、アカウントをお持ちの方は是非聴いてみて頂きたい。エリザベス・コットンエタ・ベイカーに通じるアットホームで飾らない演奏が満載。低音域が薄めでローファイな質感の、パーラーギターならではの音色がたっぷり堪能(?)できる。

    また、こちら(アマゾン)から CD または MP3 音源の購入もできます。よろしければどうぞ。

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