2004年2月13日
日本 1943-7-16 〜 ニューエイジ フォーク スティール弦ギター フィンガーピッキング
中川イサトと並んで、日本のアコースティックギター会の草分け的存在。伝説のフォークグループ、六文銭での活躍を皮切りに、黎明期の日本フォーク/ロックの膨大な数の作品に参加して、シーンを陰に陽に支えてきた功労者としても重要なミュージシャンだ。その奏法はやや古いスタイルに属しつつあるが、逆に言えば時代に色褪せないオーソドキシーでもあるということ。個人的には、ギターに対して埋没的でないというか、常に少し退いて音楽の大衆性とか普遍性を保つように気を配っているなぁと感じるが、これも数多くのポップの現場で鍛えてきたサウンドクリエイターの一面だろう。
'94年、FunHouse から。全ての楽曲が彼自身で作曲され、またギター以外にもフラットマンドリンやバンジョーなど多くの楽器を演奏していて、マルチプレイヤー石川鷹彦の本領が遺憾なく発揮された力作。1曲目の「Running Water」はテープ逆回転サウンドから始まっており意表を突かれるが、アルバム全体的には良くも悪くも、この人のルーツは和製フォークなのだということを再認識させてくれる、適度な湿度を持った1枚。できれば無伴奏ギターソロの曲も聴かせてほしかった。
下にあるアマゾンのアイコンをクリックすると、この CD を購入できます。