2004年2月14日
イギリス 1943-11-3 〜 2011-10-5 ケルティック/アイリッシュ ブリティッシュ・フォーク/ブルーズ スティール弦ギター フィンガーピッキング
ブリティッシュフォーク/ブルースを語る上で外せない、第一人者。John Renbourn と共に Pentangle の中心メンバーであったことは、アコギファンには説明の必要もないだろう。テクニックの正確さでは Renbourn に一歩譲るかもしれないが、粗削りで情念あふれる唄とギターで Jansch に軍配を上げるファンは多いのではないだろうか。この時期、イギリスで多くのアコースティックギタリストが生まれて個性を競い合っていたが、多方面に強い影響を与えた存在としては、Jansch をおいて右に出る者はいない。激動と喧騒の時代を過ぎた'70年代中盤以降の Jansch はひとりのシンガー・ギタリストに戻り、最期までイギリス人らしい音楽を淡々と紡ぎ続けた。
1st と 2nd をカップリングしたお得なCDが DEMON レーベルから出ている。やはり 1st の「Bert Jancsh」に注力して聴いてもらいたい。初めて聴いたときは、なんて地味なレコードなんだと思ったが、これほど聴き込む度に愛着が湧いてくる盤も少ない。この頃はトラッドの影響はそれほどなく、淡々とロンドンの曇り空のようなフォークブルースが唄われる。ギターインストは「Finches」「Veronica」「Alice's Wonderland」「Angie」の4曲。「Angie」は Davey Graham のオリジナルと聴き比べると、Jansch の個性が際立っているのが一目瞭然で興味深い。
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