2004年3月7日
USA カントリー ブルーズ スティール弦ギター フィンガーピッキング
'70年代、主にブルーグラスシーンを中心に活躍したマルチプレイヤーで、比較的地味ではあるがオールドファッションな感覚溢れるアコギのソロや弾き語りは、近年再評価されつつある(日本だけかなぁ)。それ以降は残念ながらこれといった活躍は無さそうだが、教則ビデオやギターワークショップへの出演等で信奉者は多い。
聞くところによれば、フォークリバイバルムーブメントの頃に Mississippi John Hurt から大きくインスパイアされたそうで、彼の奏法もいわゆる「ラグタイムギター」の軽快なストライドによるリズム感をそのままに、泥臭さを極力抑えてオールドジャズのフレイバーを取り込んだ小粋なフィンガーピッキング。アメリカにはこのタイプのギタリストは大変多く(いいなぁ...)、Guy van Duser あたりはその最右翼といえるが、ガットギター奏者が多いこのジャンルにあって Miller はマーチンのスティール弦ギターを愛用しているようだ。
'79年に Rounder レーベルから発表されたソロ第5作で、アコギ一本での George Garshwin 集となっている。「Lady Be Good」等のお馴染みのナンバーが、実にくつろいだ演奏で小気味よくスピーカーから流れ、もう至福。13曲中インストは5曲となっており、弾き語りでは名人芸的なリズムワークの「I Got Rhythm」、インストではちょっとエキセントリックな原曲をわかりやすくギターに馴染ませた「Fascinating Rhythm」が好みかな。
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