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    アコギスト宣言!!

    中村 善郎 (なかむら よしろう)

    2004年2月17日

    日本 1952 〜 ボサノバ ガットギター フィンガーピッキング

    プロフィール

    大阪出身の、日本人では数少ない本格的なボサノバシンガー・ギタリスト。'77〜'79年にブラジルに渡り、バル(酒場)に出入りしながらボサノバギターの手ほどきを受けたという。帰国後は、ライブ活動を中心に地道な活動を続け、ポルトガル語による作詞や作曲・編曲の研鑽を積んで行く。'90年代に、フランスサラヴァレーベルの設立者ピエール・バルーとのコラボレートを成功させ、国際的な認知度を得るに至っている。
    良くも悪くも日本人がボサノバに対して抱くイメージである、甘く囁くような抑制の効いたヴェルヴェットボイスを体現してしまっているアーティストであり、そういう意味では国内リスナーのニーズのど真ん中を射止めてしまっている訳だ。しかし、ボサノバのオリジネイターである Joao Gilberto が呟くように唄う時、私なぞはその歌声の向こうに孤独と絶望を垣間見たりする訳だが、中村善郎の場合は日本人的な誠実さに支えられた「ブラジル道」とでも言えそうな探求心をイメージしてしまい、ボサノバの一面である退廃性は影を潜めた、肯定性を感じる。あれこれと斬新なアレンジ等を試みるのでなく、長い年月を重ねながら、普遍的な表現形式のままで日本人独自のボサノバを作り上げた、このアーティストに拍手を送りたい。

    アルバムレビュー

    Simples

    '00年、Sony Music からの(意外だが)初のボサノバカバーアルバム。タイトルのとおり、殆どが彼の唄とギターによるシンプルな構成になっていて、ボッサ好きにはたまらない1枚。Desafinado、Samba de Verao、Garota de Ipanema の3曲が無伴奏ギターインストとなっており、お馴染みのナンバーながら奇を衒わない普段着どおりの演奏が心地よい。

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