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    アコギスト宣言!!

    Tony Rice (トニー ライス)

    2004年5月24日

    USA 1951-6-8 〜 ブルーグラス スティール弦ギター フラットピッキング

    プロフィール

    ブルーグラス界において、最もジャズフレイヴァーなプレイを聴かせる、大変スリリングなギタリストである。ブルーグラスというのは、フラメンコあたりにも似て一族興行・一子相伝的な世界が生きており、セミプロ・ミュージシャンを父に持つ彼も9才の時にラジオデビューを果たしている。ブルーグラスギターの革新者である故 Clarence White に手ほどきを受けた後、'67年に本格的にブルーグラスに取り組み始める。飛躍の契機となったのは、'70年代後半に David Grisman のグループに参加したことだろう。Grisman の提唱するブルーグラス✕ジャズ÷ジプシースィングとでも言ったらいいのか、所謂「ドーグ・ミュージック」が現在の彼の音楽の基盤になっているのは間違いない。「David Grisman スクール」は現在の第一線で活躍するスーパーミュージシャンの数々を輩出し、その筆頭株が Tony Rice という訳だ。

    アルバムレビュー

    Mar West

    Rice のアルバムを全部聴いた訳じゃないが、'83年のこの「Mar West」は飛び抜けてテンションが高い。各メンバーが順繰りにアドリブソロを繰り広げるのは、ブルーグラスの基本フォーマットだが、Richard Greene (フィドル)、Sam Bush, Mike Marshall (マンドリン)、Todd Phillips (ベース)と、Rice のギター以外も負けず劣らず素晴しいので、40分間興奮させられっぱなしである。楽曲は、Miles Davis の「Nardis」を除いて全て Rice の自作で、この辺も新世代グラス(Rice はスペース・グラスと呼んでいるらしい)に相応しい。

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