2004年2月20日
スペイン 1912 〜 1990 フラメンコ ガットギター フィンガーピッキング
本名を Agustin Castllon Campos。コンサートスタイルのフラメンコギターという、当時としては画期的なスタイルを完成させた偉人。ギタリストなのに、大きな指輪をジャラジャラはめまくりるというラテン人気質は、演奏そのままの人柄でなんだか嬉しくなる。少年時代の Paco de Lucia に「自分の演奏スタイルで弾かなきゃ」と苦言を呈しショックを与えたと伝え聞くが、その言葉の裏には将来自分を脅かす若き天才への恐れもとって見られるように思える。Paco はそんな Sabicas を敬愛し続けて止まない。わたしも同様である。
Sabicas のアルバムはすごく沢山ある。とりあえずこのアルバムの1曲目、「アレグリアスの変奏」を聴いてもらいたい。まさに、コンサートスタイルにして成し得た快演といえるのではないだろうか。明快なテーマが惜しみないテクニックを伴って様々なバリエーションで繰り返される。エルネスト・レクオナの「マラゲーニャ」も含まれており、親しみやすいアルバムである。