Acoustic! - パット・マルティーノ追悼
2021年11月12日
先だっての11月1日に、ジャズギタリストのパット・マルティーノ氏が亡くなった。数年前から呼吸器疾患で活動を休止していた最中での報であり、やっぱりかという思いと残念さが交錯する。
パット・マルティーノと言えば、エレクトリックギターでの本能的なアウト感覚(?)によるグルーヴの快速プレイが醍醐味。agTunes も1970年前後のジャズロック風味な暴れるギターが大好きで、アコースティックギターを楽しむタイプのギタリストでは無いのだが、それでも数少ない彼のアコギメインなチューンを寄せ集めて紹介してみる。
- スターブライト
- 1976年アルバム「スターブライト」のトップナンバー。何となくテクノっぽいキーボードのファンタジックなバックに乗ってアコギが自由気ままに浮遊している。このアルバム、フュージョンブームに乗ったようでやっぱり乗り切れていないというか、ファンからは正直掴み処に困るのか無視されがちな印象なんだけど、門外漢からはなかなか楽しめる内容のようにも感じる。
スターブライト・エピローグ上記曲と対をなすかたちの、30秒程の短いインターミッション。プレリュードこの曲も「スターブライト」収録。短い曲が多い中にあって6分超えの、即興的な無伴奏アコギ・チューン。何となくスパニッシュ風。プログレッション1997年「オール・サイズ・ナウ」収録。アコギが鳴り始めるも、すぐにエレクトリックがかぶさってくるので「あーやっぱり」と思っていたら、2:20 あたりからアコギがソロを取り始めるサプライズ。どっちがメインが判らない曲だけど、アコギの響きは十分に楽しめるので加えてみた。という訳で、邪道ながらもマルティーノ追悼にかこつけるような内容だったけど、彼のギターがもう聴かれないのは本当に寂しい。心からご冥福をお祈りします。