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    アコギスト宣言!!

    Julio Cesar Oliva (フリオ シーザー オリヴァ)

    2004年10月30日

    メキシコ クラシック ガットギター フィンガーピッキング

    プロフィール

    クラシックギター界でも著名な、メキシコシティ在住の作曲家兼演奏者。彼は自身の作風をネオ・ロマン派であると同時にネオ・印象派なのだと表しているが、確かにラディカルな現代の作曲家の中にあって Julio Cesar Oliva は新しい響きを伴った「懐かしさ」を持つ楽曲を生み出している。若い頃はレコードを聴きながらギターを習い覚えステージにも立っていたが、ある日彼の演奏に感動したマリアッチ演奏者から「今弾いた曲を楽譜にしてくれ」と頼まれた彼は、自分が音符を読めないのを恥じて音楽大学で学び始めたという。現在では教授の肩書きを持つ彼だが、現在でも彼の作品がガチガチのアカデミズムに支配されてはいないのが感じられ、そんなエピソードが納得できる。

    アルバムレビュー

    La Guitarra de Cristal

    '99年、自身の作曲によるギター組曲集。トップナンバーは、ベネズエラの作曲家 Antonio Lauro に捧げられたワルツ「Lauriana」。物悲しく古風な趣を持った佳曲である。この他に五つのギター組曲が続くが、いずれも彼が影響を受けたというシューマン、シューベルト、ショパン、チャイコフスキー、そしてドビュッシーやラヴェルといった大家達を思わせる色合いがそこかしこに見える。中でも、「Lauriana」と並んで彼自身も重要な作品と言っている「Suite Montebello」は、バリオス・マンゴレを彷彿とさせる夢見がちなメロディの美しい組曲だ。保守的なイメージがあるせいか日本の若いギタリストが取り上げることは無さそうだが、「Lauriana」あたりは色んなプレイヤーの演奏を聴いてみたいなぁ。

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