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    アコギスト宣言!!

    Preston Reed (プレストン リード)

    2004年8月15日

    USA ニューエイジ スティール弦ギター フィンガーピッキング

    プロフィール

    Michael Hedges が切り開いたアコースティックギターの可能性を極限まで推し進めたプレイヤーがいるとしたら、多くのギターファンはこの人の名を挙げるだろう。Preston Reed、フィンガーピッカーの極北である。とは言え、彼は Headges の後に出てきた人間ではない。既に25年近いキャリアを積み、紆余曲折の中から彼の個性は培われてきたのである。
    少年時代から父親からギターの手ほどきを受け、Hot Tuna 等のプリミティブなロックにのめり込むうちにアコースティックギターの求道は始まった。当初は Leo KottkeJohn Fahey が彼のヒーローだったという。'79年にレコードデビュー以来、発表したアルバムは十数枚にのぼる。確かに初期の録音を聞けば、彼のギター奏法はブルースやカントリーの枠内にあったのだと判る。しかし'90年代以降にタッピング奏法を取り入れて独自の表現方法を創り出すに至って、彼の音楽性は劇的な変貌を見せる。音楽ジャンルによる垣根は取り払われ、そこにあるのは唯「Preston Reed の音楽」である。ただ、過度のテンションの持続がちょっと心配に思えることもあり、たまにはルーツに戻ってみて欲しい気がするのは、我が儘なリスナーの勝手な物言いだろうか。だって過去の多くの天才達は、時々後ろを振り返りながら実りを豊かにしてきたのを、我々は見ているのだから。

    アルバムレビュー

    Handwritten Notes

    '00年、セルフプロデュースによる完全なアコギソロアルバム。Reed がこれまで培ってきた全てが、決して大げさになることなく全て詰め込まれている。トップナンバー「Night Ride」は導入部からコーダに至るアレンジの妙が素晴らしい。2曲目「Gianaina」は骨太なリズムを持つポップな佳曲。5曲目の「Crossing Open Water」は Ralph Towner を意識したような静と動の対比を打ち出した美しい曲。6曲目「The Groove is Real」や8曲目「Accelerator」はまさに Preston 節、タッピング奏法の集大成。9曲目「Love in The Old Country」は、美しいメロディが淡々と唄われる。どんな楽器で弾いても損なわれることの無い、楽曲の良さが光る。個人的に一番好きかも。そしてブルージィで悪魔的な11曲目「Lost Time」...とまあ、挙げていけばこのアルバムの魅力は尽きることがない。
    こういった完成に近づいたアーティスト程、リスナーによる好き嫌いも分かれるものだが、悪いこた言わないから四の五の言わずに聴いてみなさいって(^^)。

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