2003年12月1日
スペイン 1905-6-1 〜 1972-4-17 フラメンコ ガットギター フィンガーピッキング
フラメンコギターの流れは、Ricardo に始まり Sabicas、Paco へ至ると言われる。Ramon Montoya のような伝説的人物を除けば、確かに近代フラメンコギターの祖といえる。その演奏は、カンテ伴奏主体の色彩を色濃く残しており「オレがオレが」というエゴの張り出しを感じさせない。もちろん、個性が無いという意味ではない。Sabicas がコテコテの吉本芸人だとするなら、Ricardo は江戸前の噺家か。一本気で「いなせ」な気風に溢れている。
録音年月日は不明だが、彼の名演を集めた HispaVox 盤。「Soleares」は孤独を意味し、フラメンコの根源をなす形式と言われる。2テイク収められている彼の演奏は、変に深刻ぶったりせずにシンプルであっさりしているが、それがかえって Sabicas あたりより新鮮で現代的に聴こえてしまう。
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