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    アコギスト宣言!!

    Tim Stafford (ティム スタッフォード)

    2006年6月18日

    USA 1960-9-14 〜 ブルーグラス スティール弦ギター フラットピッキング

    プロフィール

    新世代ブルーグラスを担うフラットピッカー。Alison Krauss の Union Station に参加後は、Blue Highway というブルーグラス・クインテットを結成。このグループにはスライドギタリストの Rob Ickes も参加している。また、Bryan SuttonJim Hurst とギタートリオでの活動も行っているようだ。
    Tim はまさにブルーグラスのメッカ、テネシーはキングズポートの出身だ。少年時代、ロックバンドでドラムを叩いていたが、ハイスクールの新歓コンサートで出会ったギタリストとマンドリニストに勧められて14歳からバンジョーを弾き始める。しかしその4年後にギターに転向。理由は「もっと上手いバンジョー弾きが入ってきたから」(笑)。なんとも締まらない話だが、これは Tim のギターサウンドを如実に物語るようなエピソードだと思う。間違いなく彼のギタープレイは一級品だが、サーカスじみたテクニックを披露するような所は無いし、時にはフィンガーピッキングも交えてのアクの無いシンプルなギターは、トータルサウンドを第一に考えているからじゃないだろうか。それが期せずして、昨今のブルーグラスの潮流にピタリとマッチしているようにも思えるのだ。年期の入った、コテコテのグラス好きさんには物足りないのかも知れないが、私は好きだなぁ。

    アルバムレビュー

    Endless Line

    '04年のファースト・ソロ・アルバム。インスト7曲とボーカルナンバー7曲がバランス良く配された、肩の力が程よく抜けた好盤。トップのオリジナルインスト「Cold Harbor」こそ軽快でスリリングな、ブルーグラスのサンプルみたいなナンバーだけど、聴き進めるにしたがって Tim Stafford の本領が発揮されてくる。盟友 Rob Ickes が弾くドブロとの丁々発止が楽しい「Methodist Preacher」。微かにラテン的なフレイバーを忍ばせた「Mamma Llama」。CGCGCD チューニングを用いてニューエイジな雰囲気の「Obsession」。フィンガーピッキングに切り替えて内省的な印象を与える無伴奏ギターソロの「Holiday on Mission Street」のコードボイシングはまるで Bruce Cockburn みたい。ラストも最愛の息子に捧げたという短いギターソロ「The Reason」。後半だけ聴いたらブルーグラスプレイヤーだという印象は薄いであろう、このアルバムは紛れもなく現代型グラス・ギタリストの手によって紡ぎ出されたボーダーレスな逸品である。

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