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    アコギスト宣言!!

    Joscho Stephan (ヨショ ステファン)

    2005年5月1日

    ドイツ 1979-7-23 〜 ジプシースウィング スティール弦ギター フラットピッキング

    プロフィール

    マヌーシュ・スウィングの始祖にして伝説の巨人、Django Reinhardt。没後50年を越えた今でも彼のフォロワーは後を絶たず、綺羅星のような天才ギタリスト達を輩出し続けている。その中でも期待の超新星はマヌーシュギタリストの本場ではないドイツから現れた。'79年生まれの Joscho Stephan である。6歳のときに父からギターを与えられたというが、今やその父をリズムギタリストに従えて凄まじいばかりの力量を世界に向けて示しつつある。Biréli Lagrène が Django の再来と言われながらデビューしたものの、自らの表現欲求に忠実なあまりコンテンポラリーなジャズの世界を経由しながら最近ようやくマヌーシュスウィングに回帰してきてファンをやきもきさせたが、この Joscho Stephan は二十歳でレコードデビュー以来、その方向性に全くブレが無く、既に大物の貫禄さえ漂わせ始めているのは頼もしい。

    アルバムレビュー

    Swinging Strings

    '99年、Acoustic Music からのデビュー作。どちらかというと知的な雰囲気のアコースティック音楽(特にギター)を紹介してきたこのレーベルのカラーからして、やや抑えた感じのホットクラブサウンドを予想していたけど、これにはタマげた。これまで聴いてきたマヌーシュ・スウィングのどのギタリストよりもスムースでスピーディなんだから。直線的な速弾きスケールくらいは此方ももう慣れっこだが、例えば11曲目の古典的なスタンダードナンバー「Limehouse Blues」でのコードワークでのソロは一体何なんだ!! 若さ故から、それとも彼のキャラクターなのか、どの曲も陽性で屈託がなくてジェットコースターの様でもある。もう少し影や苦みのある表現や破綻を含んだ高ぶりも見せて欲しい気がするが、これはもう無い物ねだり以外の何でもないだろう。成長が楽しみな逸材である。

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