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    アコギスト宣言!!

    Geraldo Vianna (ジェラルド ヴィエナ)

    2008年2月3日

    ブラジル サンバ/ショーロ ボサノバ ガットギター フィンガーピッキング

    プロフィール

    ブラジルはミナス出身のギタリスト。とはいっても所謂「ミナス系」ミュージシャンではなく、ジャズ/ボッサ系のアーバンなサウンドが身上だ。それもその筈、幼少から Dilermando Reis を聴いて育ち、Baden Powell に道を決定づけられたのだというのだから。'80年代前半にクラシック音楽の作曲家としてキャリアをスタートさせたが、次第にジャズに惹かれるようになり、また改めてショーロ等のブラジリアン・ミュージックにも取り組み始める。前後してギターアルバムの製作も積極的に行いつつ、現在に至る。クラシック作曲家の中ではドビュッシーが格別だと言う彼の言葉どおり、ギターサウンドも知的でもの静かなトーンではあるが、かといって怜悧な印象は無くむしろ穏やかで暖かみを感じる清楚なものである。

    アルバムレビュー

    Solos De Violão

    '03年発表の、タイトルどおりガットギター一挺による無伴奏ソロ・アルバム。'92年にズバリ「Violão」なるギターアルバムを発表以来、ギタリストの名に恥じぬアルバムをコンスタンスに出し続けてきた彼の作品の中でも、力のこもった1枚であろう。敬愛する Baden Powell の名曲「Consolação」で幕を開けるが、サンバの熱気を放つというよりはブラジルの詩情を歌い上げるといった感じのこのテイスト、アルバム全編を通して見事なまでに一貫している。数曲含まれたオリジナル作では「Madrugada」があったかくてイイ。アルバムを締めくくる Abel Ferreira (やはりショーロの大作曲家・クラリネット奏者)の「Chorando Baixinho」での情感の豊かさは、これぞサウダーヂ。超絶テクニシャン達の「飛び道具」に慣らされた耳には、一服の清涼剤とでもいうべき、隠れた名盤だ。

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