2005年3月6日
ブラジル ボサノバ ガットギター フィンガーピッキング
ブラジル生まれだが、現在ではドイツを拠点に活動を続けているガットギタリスト兼コンポーザー、アレンジャー。サンパウロでクラシック音楽を学び、ついで Paulinho Nogueira, Ulisses Rocha といった大ギタリスト達とポピュラーミュージックについても研鑽を重ねた。培ったアカデミックな素養を生かして、フルートやチェロ、オーケストラ等とのギターコンチェルトを多数発表しており興味深い。ドイツ、イタリア等を中心にコンサート活動の傍ら、音楽講師として活躍中。
'98年、彼自身が影響を受け尊敬しているという作曲家・ギタリスト、Milton Nascimento や Toquinho、Paulinho Nogueira らのナンバーに自身のペンによる2曲を加えた、無伴奏ギターソロのアルバム。こういったプログラムは最近のクラシックギタリストでも多く、彼の律儀なギタープレイと相まって少々華に欠ける印象もあるが、クラシックのそれとは違うのは神妙ぶったアーティキュレーションが無く明快でライトに感じるところだろうか。近年のブラジリアン・ギターミュージックの充実ぶりは素晴らしく、聴く立場としても耳が肥えてしまって余程のプレイやアイディアでも無いと驚かなくなってしまっているが(贅沢なことだ ^^)、良質の演奏であるには違いない。ラストの Caetano Veloso 作「Sampa」が、カントリーブルーズ×サンバといった感じのユニークな軽妙さが心地よかった。
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