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    アコギスト宣言!!

    Sylvain Luc (シルヴァン リュック)

    2005年3月6日

    フランス ジャズ/フュージョン ガットギター

    プロフィール

    幼少からの長いキャリアを通じて培われた幅広い音楽性を武器に、ジャズに新風を吹き込んだ新進気鋭のアコースティックギタリスト。そう、彼のギター歴は5歳に遡り、9歳ですでに兄と一緒にレコードデビューまでしている。ギター以外にもマンドリンやヴァイオリン、チェロ等をマスターし、影響を受けたミュージシャンも Django Reinhardt から Egberto GismontiJeff Beck に至る幅の広さ。これだけ各種音楽に通じていると、趣味的でスノビッシュなパズルミュージックの如き世界に浸ってしまうことも多いのだが、嬉しいことに彼はバリバリのギタリストとしてジャズシーンの最前線に居る。そしてそのプレイも知的でありながら明朗な躍動感が溢れるエモーショナルなもの。'98年に Bireli Lagrene とのコラボレーションが大きな話題を呼び、以降は自己のギターユニットを率いる一方でソロ活動も行うという八面六臂の活躍ぶり。個人的には、最近の若手ギタリストの中ではいちばんの注目株かと。

    アルバムレビュー

    SUD

    '00年、ヨーロッパジャズの希望の星 Dreyfus レーベルから。ベースに Jean-Marc Jafet、ドラムスに Andre Ceccarelli を配したギタートリオ SUD のデビュー作。ガット、スティール弦共に、とにかくアコギ・ジャズが目一杯楽しめる渾身の一枚。トップナンバーの「チェニジアの夜」から、新しいアイディアに満ちた(本人からするとごく当たり前に身に付いたものかも知れないが)ギターフレーズが全開状態なのだ。ジャズの語法に縛られず、ボサノバやシャンソンなどのヨーロッパ〜ラテンアメリカの各種ジャンルの要素が自然に取り込まれ、融合され、叩きつけられてくる。聴いている身からすると、これほど快楽に満ちた対峙はそうそうない。ザクザクと刻まれるリズムに痺れ、閃光のように放たれるパッセージに鼓動が止まり、メロウにたゆたう爪弾きで蘇生させられる。そんな至福をもたらしてくれる一枚。本格的なアコギジャズを聴きたいんだったら、日本の加藤崇之かこの Sylvain Luc を、まずお勧めしたい。

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