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    アコギスト宣言!!

    Barney Isaacs (バーニー アイザックス)

    2005年3月21日

    USA 1924-7-18 〜 1996-2-12 ハワイアン リゾネイトギター スライド

    プロフィール

    '96年、ハワイの至宝とでもいうべきスライドギタリストが逝去した。Barney の名で親しまれたスライドギター奏者の Alvin Kalanikau Isaacs, Jr である。彼が生まれた一家は、父が高名なハワイアンバンド Royal Hawaiian Serenaders のリーダーという音楽一家だった。Gabby Pahinui の相棒で有名な Atta Isaacs や、名マルチプレイヤーの Normal Issacs は Barney の実弟。小学生の時分からスティールギターに親しんだ彼は、24歳の時に父のバンドを受け継ぐ。主に歌手のバックバンドでプレイヤーとして活躍する傍ら、音楽ディレクターを勤めたりライブハウスを主催するなど、ハワイアン・ミュージックの興隆に貢献した。全盛期にはエレクトリックのスライドギター(いわゆるスティールギター)をもっぱら弾いていた様だが、晩年に Dancing Cat Record でアコースティックのリゾネイトギターによる録音を行っている。その矢先の死だっただけに、残念でならない。円熟の極みともいえる、まろやかなアコースティックスライドをもっと聴きたかった...

    アルバムレビュー

    Hawaiian Touch

    '95年、スラックキーギタリスト George Kuo とのコラボレーション。アコースティックのスライドギターとスラックキーギターのデュオという、ありそうでなかなか少なかったアルバム。ハワイアンのアコースティックスライドというと、Bob Brozman のような米本土の好事家による破天荒な演奏の方が印象が強かったのだが、長年に渡ってハワイアン音楽の現場を支えてきた重鎮の演奏がこれ程凄いとは!! 徹頭徹尾、とにかく甘美。パラダイス・ミュージックの極北である。取り上げられているナンバーは古いハワイアンスタンダードが多く、これがエレクトリックスティールで弾かれていたなら多くの日本人が原体験として持っているハワイアン音楽の印象(つまりビアホールやプールサイドでよく流れていたアレ)そのものだろう。それらが今、スラックキーギターというフォーキーな相棒を得てアコースティック演奏されることで、懐かしくも新しいサウンドに生まれ変わった。George Kuo の好サポートも光るが、彼の伴奏無しでつま弾かれるラストナンバーの「Old Plantation & Ku'u Pua I Paoakalani」はただただ溜息モノ。これ以上スウィートな音楽はこの世に無いと断言して良い。聴くべし!!

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