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    アコギスト宣言!!

    John Knowles (ジョン ノウルズ)

    2006年4月9日

    USA カントリー ラウンジ ガットギター フィンガーピッキング

    プロフィール

    ナッシュビル系ギターファンの間では知る人ぞ知る、名ギタープレイヤーにして作曲家・アレンジャー。Chet Atkins、Jerry ReedLenny Breau といったビッグネーム達をサポートしてきた功労者でもある。音楽好きの父の影響でアコーディオンやウクレレなどの楽器に親しんできた幼少期だったが、13歳の時に Chet Atkins の演奏に触れたのが決定的だったという。ハイスクールでハワイアンなぞをレパートリーにする渋いバンドを経てテキサス・キリスト教大学に進むが、音楽科でギターを教えていなかった為に物理と数学を専攻。そこで博士号まで取得するが、就職後にも音楽の想いを捨てきれずにダラスでギターインストラクターをしながら、自らも改めてクラシックギターを師事している。その時の先生には Pepe Romero や Christopher Parkening がいたとか(すげー)。その後のいきさつは詳しくは知らないが、特に Chet Atkins との絆は深く、彼から CGP (Certified Guitar Player) なる称号を送られている。ちなみに、彼が刊行しているギタリスト向けマガジン FingerStyle Quarterly は、毎号豊富なTAB譜やCDが満載で、一見の価値アリ。

    アルバムレビュー

    Sittin' Back Pickin'

    '02年に自主制作で発表されたギターソロアルバム。録音はそれより遡ること'70年代後半頃で、Chet Atkins の地下スタジオで行われたものとか。プロデュースは、あの Guy Van Duser だ。Beatles や Scott Joplin などの古今の名曲カバーと数曲のオリジナルナンバーが、ガットギター一本で慈しむように奏でられている。幾重もの年輪から紡ぎ出されるまろやかなプレイは、まさに円熟の極み。23曲入りというボリュームだが、一曲一曲が短いのであっという間に感じる。雑誌掲載用の模範演奏を集めたのかなぁ。個人的にはアルバム後半の「The Claw」や「Blue Finger」ら JR Hubbard のナンバーが苦み走っていて好き。昨今にありがちな刺激的プレイという訳ではないので、聴く側にもそれなりの「年輪」を要求するかも知れないが、良盤であることは確か。このアルバムで使われているギターが、日本の誇るルシアー、故・河野賢の作であることも嬉しいねぇ。

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