2007年1月7日
オーストリア 1959 〜 クラシック ジャズ/フュージョン ガットギター フィンガーピッキング
オーストリアの万能タイプなガットギタリスト。「万能」とは、作編曲から演奏、講師までこなす才のことでもあるし、クラシックからジャズ、ラテン、カントリー、ブルーズと限りなく広いジャンルをカバーする音楽性を指すものでもある。大学でクラシックギターを学ぶ前はロックギターに入れ込んでいたという Michael Langer だが、その雑食性がとても良い形で彼の個性に現れている。ヨーロッパのガットギタリストは、それだけでどうも暗めの先入観を持ってしまうが、最近では Paul Simon のアコギカバー集なんてものを手がけている彼の音楽は掛け値なしに楽しい。まずは聴いてみるべし。
'97年、Acoustic Music Records から。オリジナルとカバーの半々からなるギターインストアルバムだ。トップを飾る Uwe Kropinski の「Dancing」はパーカッションを迎えて野生味のある躍動感がイイ。3曲目の「Hard Picking Mama」は快速ナッシュビル・チューンという趣で、アルバムいちキャッチーな佳作。5〜8曲目はオリジナルの組曲「Jazz Sonata」、これまた小難しくない軽快な持ち味が Good。11曲目の Roland Dyens 作「Saudade Nr.3」で実力の程を見せつけて、12曲目はクラシックファンにはお馴染みの Pipo の「唄と踊り」から「Cancion」だ。通常はハイライトとなる後半の「Danza」が無い。ヘンだな... と思っていたら、それに続く Lennon / McCartney の「Norwegian Wood」で大笑い。何故って、いやいやこれは是非とも実際に聴いて笑って頂こう。うーん、全14曲、大変美味しゅう頂きました(笑)。
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