外部リンク
    アコギスト宣言!!

    George Winston (ジョージ ウィンストン)

    2004年9月5日

    USA 1949 〜 ニューエイジ スティール弦ギター フィンガーピッキング

    プロフィール

    数々のヒット曲を持ち、Windham Hill レーベルの看板スターでもあるピアニスト George Winston は、二つの理由でギター愛好家にとっても重要な存在である。まず、ハワイアン・スラックキー・ギター専門のレーベル Dancing Cat Records の主催者であること。そして、彼自身がユニークなギタリストであることだ。
    '49年にモンタナで生まれた George Winston は、'60年代後半にロックグループ Doors に出会うまでは、音楽と無縁のティーンエイジャーだった。そんなロックやブルース、ジャズの影響を受けながらオルガンを弾きはじめ、Fats Waller や Teddy Wilson を聴いて感銘を受けてからはピアノに転向する。これらが示すように、彼は Doors や Frank Zappa 譲りの自由な精神を受け継ぎつつも、ノスタルジーに彩られた音楽的趣向を持っている。
    Dancing Cat レーベルは'84年に立ち上げられたが、当初はブラジル人サンバ系ギタリスト Bola Sete やクラシックギタリスト Michael Lorimer のアルバムを発表する等して、フィンガーピッカーギタリストに焦点を当てていたもののスラックキー・ギターとの深い関わりはなかった。しかし、'88年には彼が長らく愛してきたハワイアンギターをメインに据えることを決め、以後は精力的に素晴らしいスラックキー・ギタリストを紹介し続けている。彼自身もアルバムでギター演奏を披露することは少ないものの、コンサートやイベント等では素朴な味わいのフィンガーピッキングを聴かせてくれる。
    そういえば、ずっと前からのギモンなのだけど、Dancing Cat のトレードマークの猫は、ますむらひろし氏の漫画キャラクター「ヒデヨシ」とは関係ないのかなぁ。クリソツだと思うが?

    アルバムレビュー

    Remembrance

    '01年、9.11テロに衝撃を受けて急遽作られたチャリティ・ミニ・アルバム。ピアノ、アコギ、ハーモニカを用いて、犠牲者を悼むナンバーが6曲綴られている。ギターで弾かれた曲は3曲。「When Are You Now」は美しいメロディが音数少なく繰り返し爪弾かれる。「Where the Sun Rise First」も印象的なメロディ主体の曲で、ハワイのギタリスト Moses Kahumoku / George Kahumoku Jr の作品。「Daughters and Sons」はハワイアン・ヴァンプが織り込まれた典型的なスラックキー・ギター・ナンバーで、これもハワイアン・ギタリスト L. Ke'ala Kwan の作。ギター曲はどれも、もの悲しくも楽園的で美しいナンバーだが、ハーモニカで吹かれた4曲目のメドレーは通奏音のドローン効果か、御詠歌を思い起こさせて聴く者の胸を締め付ける。

    下にあるアマゾンのアイコンをクリックすると、この CD を購入できます。

    Copyright © Mariyudu.net 2021